先日、仕事で出かけた場所が少し前に読んでいた小説の舞台になっていたから、ちょっとワクワクしていました。なぜなら、その小説には地理的なことがすごく沢山出て来ていたからです。観光名所だったり、通りやお寺の名前、お店の名前だったりと、本当に色々です。そして、それらが全て本物なのか、ある程度は作り物なのかは行ってみなければわからないといった感じだったんです。もともと少しはそのあたりを知っていた私は、明らかに実在している通りの名前やお寺の名前があるから、もしかしたら全部が実在しているんじゃないかと思っていたんです。
もちろん、遊びに行っているのではないんだから、初めから真相を確かめに行くわけにはいきません。でも、仕事の用事を片付けてしまえば、少し時間に余裕がありました。そうなれば、確かめずにはいられません。
カフェでお茶を飲みながら、本のページをめくってみます。通りの名前を確認しながら物語に出て来る建物やお店を地図と目で探してみます。けど、方向音痴の私は、小説の中に書いてある東西南北がわからなかったんです。実際にどっちの方を指しているのか。駅だとかデパートだとかは、間違いありません。けど、○○通りから西に向かうと……となると、さっぱりわからなくなるんです。そうこうしているうちにタイムリミットでした。残念。私一人では無理だとわかったから、今度は友人と来てみます。もしくは、職場の誰か、方向音痴ではない人と。