日曜日の夕方に週末について書かれたマンガを読みました。この作品はまるで詩のようでもありまた小説のようでもある、非常に文学的なところがお気に入りです。短編から構成されており、登場人物達の普段とは少し違う日常の様子が描かれております。そのためクスっと笑ってしまうようなユーモアもあり、なんだか私自身がとても不思議な経験をしているような感覚を覚えるのです。最もお気に入りなのは、臨終の訪れを目前とした真面目一辺倒に生きてきた男性が、いきなり病院のベッドから起き上がり、まるでラップのように過去の恋愛遍歴を語るものです。大人向けのシュールなラップを読んだ時、部屋の中で大笑いしてしまったほどでした。恐らく絵に描いたような真面目さと誠実さがありながらも、心の中には色々な鬱憤が溜まっていたのだろうと感じました。それが臨終の時に垣間見えてしまったところが滑稽で非常に面白かったのです。他にも恋愛のもつれで少々痛いことになってしまう登場人物達が出てきますが、どれも後味がとてもさっぱりとしたお話になっているので、まるで漫才の小ネタのようにサクッと読むことができるのが、最大の魅力なのではないかと思います。翌日からスタートする新しい一週間を楽しく迎えるためにも、このマンガは私のマストアイテムとなっています。
月別アーカイブ: 2020年10月
シンプルに暮らし丁寧に生活を見つめること
日々の何気ない生活を丁寧に送ることができる女性は素敵です。忙しさや沸き起こる苛立ちや不安に身を任せてしまい、暮らすことをおざなりにしてしまうことが多々ある中で、凛とした気持ちを保つことは非常に難しいことだと感じます。暮らしについて深く考えるようになったのは、年を重ねながら培われた経験からからもしれません。こうした気持ちを持つようになってからというもの、いつも目の前にあることを楽しみながら地に足を着けて送ることをより一層真剣に考えるようになりました。
今読んでいるエッセイは、私が大好きな一本の小説を手掛けた女性作家が書いたものです。食べることや生きることの奥深さを心の底から感じたあの小説を読んだ時、作者のことをもっと知りたいと思ったことを今でも覚えております。そのため現在読んでいるエッセイを手にした時、嬉しくてワクワクとした気持ちになったものです。随筆を読み進めてゆくうちに、あんなに素晴らしい物語を書くことができるのは筆者が「生命と暮らし」をしっかり見つめているからだと知りました。ここ最近の私は暮らす上で大切なことを見失いつつあったため、忘れてはいけないことを改めて教えてくれているように感じています。
消費の欲に任せて買い物をすることや豪華な食材に舌鼓をすることも楽しいものですが、一旦足を止めてシンプルを追及してみることで知る幸せもあるもので、こうした試みが新しい感覚や価値観を育むよきチャンスにもなると感じます。このエッセイは、自分らしく生きることを改めて見つめ直すよい機会を与えてくれたのでした。