彼女があまりにも変わってなくて

先日の週末、いつもより早い時間の電車に乗りました。かなり空いていたから楽々座ることができました。乗り換えまで10分足らずだったんだけど、もうルーティンのようにバッグから本を取り出しました。ほんの少しの時間でも、やっぱり読みかけの小説があれば、その続きを読みたいです。先日もそう思いながら、本を開こうとしたときです。私の斜め左側の少し先に座っている女性に見覚えがあったんです。でも、かなり以前のことなのに、彼女の外見はほとんど変わっていませんでした。だから、似ているだけで別人かもしれないと思ったんです。チラチラと数回見たけど「他人のそら似かな」と考えて、視線を本に向けました。でも、やっぱり気になります。私は本をバッグに入れて立ち上がりました。そして、思い切って声を掛けたんです。間違っていたら謝ろうと思いながら、空いていた彼女の隣に座って、「○○さん?」と。彼女は思いがけず声を掛けられたという感じで少しポカンとした表情でした。でも、「はい、そうですけど……」という答えに一安心でした。「私、△△です」と言った瞬間に「あ!?」とわかったみたいでした。乗り換えてからも行き先が途中まで同じだったから、久しぶりに懐かしくお話ができました。でも、私のことが分からなかったということは、「私は変わってしまってたのかな」と思うと、後になって、どう変わっていたのかがすごく気になってきました。彼女の場合は、あまりにも以前のままで若かったから別人かと思ったのにね。だから、私を見てどう思ったのか、ずっと気になり続けています。

キュートな傘、探索中

先日、朝は快晴だったのに夕方にはまるでずっと降っていたかのような雨になりました。舗道からも雨の匂いが立ち上っていました。職場から駅に向かっているときにすれ違った旅行客らしき人たちは、傘を持っていなかったのか濡れながらキャリーバッグを引っ張っていました。私は傘をさしていたけど電車に乗ってしまえば、今度はそれが邪魔になります。そう考えただけでちょっと憂鬱になってしまっていました。小説なら、こんな日でもロマンチックな出会いがあったりするんですけどね。主人公がそんな天気を憂鬱だなって思っていても、何かのきっかけで物語はドラマチックに展開していきます。けど、現実はなかなかそうはいきません。そんなことを考えながら駅前の広場まで来たら、こんな天気だというのにかなりの人が立っていました。待ち合わせでもしてるのかな。そのとき、一人の女性がさしていた傘に目が留まりました。なんてキュートな! ブランド物のような高級な物じゃなくてビニル傘です。でも、そこに描かれてるのは可愛い子ネコだったんです。色使いもとってもポップでした。あんな傘を持っていたら、雨の日だってテンション上がりそうです。思わず駅ナカショッピングモールで探してしまいました。でも、あいにく見つかりませんでした。それからというもの、気になって気になって仕方がなくて探し続けています。あぁ、どうか見つかりますように!

素質があったからブームなんです

今まで時代小説なんてほとんど読んだことがなかったのに、このところ自分の中ではちょっとしたブームなんです。歴史が苦手だったから、手を付けていなったということもあるんですけどね。食べ物の食わず嫌いと同じかもしれません。よく友人に「歴史小説は生理的に無理」なんて言っていたものです。絶対に眠くなるし、最後まで読めないって思い込んでいたんです。でも、たまたま、あるコラムで「徒然草」の現代語訳を読んでから、がぜん興味が湧いてきたんです。なかなか面白いんだなって。たぶん、現代語訳が上手だったんだと思います。それに、日本史も学生時代はあれほど嫌いだったのに、小説なら意外にも楽しいんです。わからないことは調べたりしていますし。なんで学生時代にこんな気持ちにならなかったんだろって思ってしまいます。今なら、歴史も得意科目になるかもしれません。過去の時代と現代を照らし合わせて考えてみるのも面白いです。ちょっとこれは新たな境地を開拓してしまったんじゃないですか!? なんて偉そうに言ってますけど、実際にはまだそんなに多くは読んでいません。でも、このブームが去るまでは頑張って沢山読んでみようと思っています。そして、遥か昔のロマンともいうべき世の中を味わいたいと思うんです。あぁ、ワクワクします。元々、タイムリープの小説が大好きだったんだから、素質はあったんですよね。まだしばらくブームは続きます。