先日、電車に乗っていたら車窓から見えたのは、抜けるような青空。雲ひとつない、何のかげりもない青空がビルとビルの間を隙間なく埋めていたんです。そんな景色は私の心を解放的にし、仕事に向かうテンションが一気に上がりました。そして、車窓を流れるその風景を見ていたら、ある小説の表紙を思い出しました。全く混じりっ気のないブルーが印象的なその表紙の本は、コメディタッチのミステリーでした。随分前に読んだ小説だから、その存在自体が全く頭になかったのに鮮明に思い出しました。記憶ってそんな風に呼び覚まされるものなんだなって改めて実感しました。
その日は電車から降りてからも、頭の中はその小説の表紙の写真は離れないし、主人公の女の子のセリフまで浮かんでましたしね。空を見上げるとやっぱり清々しくて……今度は、仕事に行くのがもったいないような気がしてきました。けど、雨の中を歩くのとこんな風に快晴の日差しを浴びながら歩くのとでは、気持ちは全然違います。電車を降りて駅から職場までの道を足取りも軽く、吹けない口笛さえ吹けるんじゃないかと思えるくらいでした。
結局その日は一日中、とっても気分良く過ごすことができて、仕事もすごくはかどりました。やっぱり朝の気分は大事ですね。ブルースカイ効果は絶大です。
月別アーカイブ: 2019年11月
マジックかと思ったら
この前、職場のみんなと食事に行った時に、マヌケな一面を披露してしまいました。食事といっても、行き先は居酒屋さんです。先日は、串焼きがメインのお店に行ったんです。いつものように男性陣はまず『ウコン』を飲んでいました。ただ、その『ウコン』なんだけど、乾杯のビールで飲んでるから、それって大丈夫なのかなって心配になります。ビールでそんなものを飲んで効き目があるのかと、疑いたくなります。けど、久しぶりの集まりだったから、みんなのテンションの高いことといったらありません。もちろん、その中には私も入っています。話題は仕事のこともあるけど、男性のゴルフでの失敗談や武勇伝、私たち女性は映画の話など、とにかく次々と途切れることはありませんでした。そんな中で、一人の女性が「話題の映画の原作を読んだら、映画よりそっちの方が良かった」と言ったから、その小説の話になりました。私もその原作を読んでいたから、彼女と私が解説役になって多いに盛り上がりました。私はスマホの中に電子書籍で持っていたから、それを開いて一節を紹介したりして、すごく楽しかったんです。そして、そこまでは順調だったんです。でも、そのお店を出て、みんなで歩き始めたときに、お店に人が追いかけてきたんです。「お姉さん、これ、落としてましたよ」って。見ると、そのスタッフさんの手には見覚えのある封筒が。「え、どうして?そこに?」私はまるでマジックを見ているようでした。だって、その封筒は、私がバッグに入れていたものなんです。1万円が入っていて、千円札にくずしてから金庫に戻す予定のお金だったんです。どうもスマホを出すときにバッグから落ちたみたいなんです。やってしまいまいた。自分のお金じゃないのに紛失するわけにはいきません。優しいお店の人に感謝、感謝の出来事でした。