こだわりたくてもこだわらない

職場で出張から戻ってきた人が、出張先で食べたうどんの出汁がいつものそれとはまったく違ってたって言ってたんです。同じ日本でもあんなに違うんだなって。そういえば、食べ物の味付けって、地域によって異なるんですよね。テレビでもそんな番組をやってます。よく耳にするのは関東と関西で何かと違うということですよね。『おでん』とか『うどん出汁』とか『お雑煮』とかは味付けが違うってよく聞きます。私は母が東京で、父が鳥取だから、色々異なることがありました。基本的には料理するのは母だから、母の味になってるんですけどね。でも、お正月のお雑煮だけは、父も譲れないところがあったみたいです。鳥取がそうなのかどうか知らないけど、父の希望はお正月に『おぜんざい』なんです。だから我が家では、元旦に『お澄ましのお雑煮』、二日に『おぜんざい』と決まっていました。
先日から読んでる小説にも、ちょっとそれらしきエピソードがありました。登場人物が再婚するにあたって、亡くなった奥さんが作ってくれていた『鍋焼きうどん』をもう一度食べたくて、そのレシピを探すというものです。でも、結局、最後は『郷に入れば郷に従え』だと書いてありました。新しい奥さんの味に慣れ親しんでいくことが幸せなんだって主人公は語っていました。いつまでもこだわっていてはいけないって。そうですよね。新たな人生を歩むんですものね。

すぐに売り切れ

先日、こんなことを耳にしました。ある俳優さんが「すごく美味しい」とテレビで紹介した和菓子がものすごく売れてるって。なんでも、お店の開店前に何十人も並んでいるんだそうです。そして、紹介された和菓子はアッと言う間に売り切れてしまうんだとか。だから、今はひとりにつき何個までと制限をしているんだそうです。そうそう路上駐車や車の中に人が乗って待っていたりと、道路も混乱しているようで、警察まで出動する騒ぎなんですって。さすがテレビの威力というか、その俳優さんの人気の威力というか、とにかくスゴイです。でも、そんなに美味しいんならとテレビを見ていなくても食べたくなります。
けど、そういえば、以前、小説の中に出て来た洋菓子を食べたくて買いに行ったことがあります。物語のスパイス的な役目でそのお菓子が登場していたんだけど、売っているお店もお菓子も実在のものだったから、ページをめくりながらそのイメージが膨らみ過ぎて、我慢できなくなってしまったんです。休みの日にちょっと足を延ばして行ってしまいました。そうそう、雑誌などで写真入りで紹介されてるときにも、行ける範囲であれば絶対に行きたくなります。だから、テレビで美味しそうに食べてる様子が放送されたのなら、そりゃ買いに行きたくなりますよね。さて、いつ行こうかな。