それはおせっかい?

先日の朝の通勤のことです。その日はいつもより電車が少し空いてるように思いました。いつもなら女性専用車両なら座れることもあるけど、その他の車両ではまず立たなければなりません。それが、通常車両なのに座れてしまったんです。もちろん、立っている人もいるから、なんてラッキーな日だろうと嬉しくなりました。そうなれば、もちろん、乗り換え駅に着くまでの間は読書タイムです。もうすぐ読み終える小説のラストに期待しながらバッグから本を取り出してページを開きました。次の停車駅まではほんの5分くらいです。人の動きがあったから一瞬顔を上げたら、私の向かいの席が空いていたから、誰かが降りたようでした。その時、私の視界に入ってきたのは、斜め前に立ってる女性のバッグをその真ん前に座っている男性がチョンチョンと突いていた様子です。「ん?」と思って顔を向けてみたら、男性が小声で「後ろの席が空いたよ」と声をかけていたんです。思わず優しいなって思ったんだけど、その女性の反応は思いがけないものでした。頷くか頷かないかの反応で、不機嫌そうな表情、そして、その場からは動きませんでした。私はわざわざ教えてもらったのに座らないことに、もうビックリでした。私ならお礼を言って喜んで座るのになぁって。きっと教えてあげた男性は気まずかったと思います。でも、まぁ、みんながみんな座りたいと思っているとも限りませんものね。時々、思いっきり空いていても立ってる人っていますもの。『親切』と『おせっかい』の線引きは難しいです。

こだわりたくてもこだわらない

職場で出張から戻ってきた人が、出張先で食べたうどんの出汁がいつものそれとはまったく違ってたって言ってたんです。同じ日本でもあんなに違うんだなって。そういえば、食べ物の味付けって、地域によって異なるんですよね。テレビでもそんな番組をやってます。よく耳にするのは関東と関西で何かと違うということですよね。『おでん』とか『うどん出汁』とか『お雑煮』とかは味付けが違うってよく聞きます。私は母が東京で、父が鳥取だから、色々異なることがありました。基本的には料理するのは母だから、母の味になってるんですけどね。でも、お正月のお雑煮だけは、父も譲れないところがあったみたいです。鳥取がそうなのかどうか知らないけど、父の希望はお正月に『おぜんざい』なんです。だから我が家では、元旦に『お澄ましのお雑煮』、二日に『おぜんざい』と決まっていました。
先日から読んでる小説にも、ちょっとそれらしきエピソードがありました。登場人物が再婚するにあたって、亡くなった奥さんが作ってくれていた『鍋焼きうどん』をもう一度食べたくて、そのレシピを探すというものです。でも、結局、最後は『郷に入れば郷に従え』だと書いてありました。新しい奥さんの味に慣れ親しんでいくことが幸せなんだって主人公は語っていました。いつまでもこだわっていてはいけないって。そうですよね。新たな人生を歩むんですものね。

すぐに売り切れ

先日、こんなことを耳にしました。ある俳優さんが「すごく美味しい」とテレビで紹介した和菓子がものすごく売れてるって。なんでも、お店の開店前に何十人も並んでいるんだそうです。そして、紹介された和菓子はアッと言う間に売り切れてしまうんだとか。だから、今はひとりにつき何個までと制限をしているんだそうです。そうそう路上駐車や車の中に人が乗って待っていたりと、道路も混乱しているようで、警察まで出動する騒ぎなんですって。さすがテレビの威力というか、その俳優さんの人気の威力というか、とにかくスゴイです。でも、そんなに美味しいんならとテレビを見ていなくても食べたくなります。
けど、そういえば、以前、小説の中に出て来た洋菓子を食べたくて買いに行ったことがあります。物語のスパイス的な役目でそのお菓子が登場していたんだけど、売っているお店もお菓子も実在のものだったから、ページをめくりながらそのイメージが膨らみ過ぎて、我慢できなくなってしまったんです。休みの日にちょっと足を延ばして行ってしまいました。そうそう、雑誌などで写真入りで紹介されてるときにも、行ける範囲であれば絶対に行きたくなります。だから、テレビで美味しそうに食べてる様子が放送されたのなら、そりゃ買いに行きたくなりますよね。さて、いつ行こうかな。

気持ちに見合う金額

この前読んだ小説に、探偵事務所が出てきました。その事務所は食堂を営業する傍ら父子でひっそりとやってるんだけど、探偵料が決まってないんです。依頼された仕事が終わったときに、依頼したお客さんの方が料金を決めるんです。気持ちに見合うだけを振り込むというシステムなんです。なんとも大胆なシステムです。これって、きっと時には思わぬ高収入になることもあるけど、経費を賄えないときもあるんじゃないかなって心配になります。まぁ。小説だから心配ご無用なんですけどね。つい、事実のように受け止めてしまいます。
でも、考えてみたら日常生活でも似たようなことはあります。神社に行ったときのお賽銭はそうですよね。つい先日も友人とたまたま出かけたところの近くに有名な神社があったから立ち寄ってみたんです。友人が「5円ある?」って聞くから、「10円じゃなくて?」と私は答えました。私は特に意識しない時はいつも10円のお賽銭をしていたんです。あいにく持ち合わせていなければ100円です。でも、お賽銭箱にはお札がいくつか見えることもあります。それこそ願い事にかけるそれぞれの見合った気持ちの表れなのかもしれません。そう考えたら、お願い事するのに10円ではいけないような気がしてきます。でも、友人いわく、神様は金額で判断なんてしないものなんだって。それも当たっているようにも思えます。気持ちに見合う金額って、どんなことでも決めるのが難しそうです。

健康診断って大事

健康診断を受けました。行ってみてびっくり! あまりに大勢の人が受けに来ていたからです。けど、それって、みんながその重要性を意識しているということですよね。自分では何も自覚症状はないけど、きちんとチェックすることが大事ですものね。
以前、あるタレントさんの手記を読んだときにも、健康診断の大切さが書かれていました。その人は、それがきっかけでガンが見つかって治療をしたんです。発見のときの様子、闘病の様子、そして治ってからの現在の生活が綴られていました。早期発見できたから今があるんだと書いてありました。「何か重い病気が見つかったら嫌だから行かない」と誰かが言っているのを聞いたことがあります。その気持ちもわかります。病気が見つかること自体が怖いですものね。でも、手遅れになることはもっと怖いです。私の場合、それよりも検診に行くのがめんどくさいって思ってしまうんです。何の自覚症状もなくて、自分では元気だと思っているからなんですよね。
でも、親戚のおばさんにも言われたことがあります。彼女はガンで手術を受けたことがあるんです。今は普通の生活に戻っているし、元気そうに見えるけど、現在も治療には通っています。「病気と付き合っていかないとね」なんて笑っています。でも、健康診断には行かなきゃダメだと私に話します。私は、今のところ、検診で何かが見つかったことはないんだけど、おばさんの言葉がいつも頭にあるし、特に手記を読んでからは絶対に受けなきゃって思っています。

探偵は探偵でも

いろんな職業があるものです。といっても、小説の中でのことですけど。実際にこんな仕事があるのかどうかはわかりません。だって、食べ物の探偵なんです。お客様から「以前食べたこんな味の○○を探してほしい」と依頼されるんです。そして、その味を探し出して再現し、食べさせてあげるんです。小説では、依頼主はみんなそれぞれに思い出や想いがあって、そこにやってくるんです。依頼されるものは、お味噌汁やおにぎりなんていうこともあるから、なんだっていいみたいなんです。それを読んでいて考えたのは、私にはもう一度出会いたい味ってあるかなってことです。でも、物語のように、どうしても忘れられない出来事にちなんだ物や心の中にずっと沁みついているような物は思い当たりません。強いていえば、幼い頃に母が作ってくれていたプリンかな。時々、それに近い味のプリンに出会ったときに、思い出して懐かしいなって思います。そうそう、比較的最近だけど、上司にもらった『おにぎり』がありました。「まぁ、一度食べてごらん」と言われて渡されたんです。具が何も入ってない塩味だけのおにぎりだったんだけど、口に入れた瞬間にその素晴らしさに驚いたんです。本当に衝撃的とも言えるほどの美味しさで、ごはんの粒も普通の倍くらいもあるんじゃないかというくらい大きさでした。そして、冷めてるのにふんわりとした食感だったんです。ある地方のお米で、かなり高級なものとのことでした。それ以上、詳しく聞いてないから、はっきりとした情報はありません。けど、その『おにぎり』にはもう一度出会ってみたいです。

人はないものねだり

仕事が忙しくてなかなか休めなければ当然休みたいと思います。でも、逆に、暇で暇で仕方なければ忙しくなりたいと思いますよね。悲しいことが続くと、何か楽しいことはないものかと思うし、毎日平和に過ごしていると、何か刺激はないのかと思うものなのです。本当に人はないものねだりです。本だってそうです。ストレスが溜まっていると、癒し系の物語や写真集に惹かれたり、声を出して笑える小説や涙を流せる小説を読みたくなります。そして、毎日が問題なく過ぎていると、衝撃的な物語を読んでみたくなるものなんですよね。
先日、ある作家さんのことが書いてあったんだけど、その人は『ホラー大賞』を受賞してデビューした人です。その筆力がすごいって大絶賛でした。続く新作も今までにない手法で、度肝を抜くストーリー展開なんだそうです。ここまで高評価されていれば、興味が湧きます。普段はホラーなんてまず読まない私でも気になりますもの。読んでみたいって思います。けど、こんな風に思うってことは、かなり平和な気分で毎日を過ごしている証拠なんだと思うんですよね。でなければ、そんな刺激を求めないと思います。自分の身に衝撃的なことが起こってほしいなんてこれっぽっちも思いません。でも、毎日が同じことの繰り返しで、なおかつ変化のない日々を繰り返していると、やっぱりちょっと刺激がほしくなるものです。そんな時には、やっぱり小説が一番です。想像の世界での衝撃だから何と言っても安心ですもの。

「そこまで言わなくても」という時

先日、知人に久しぶりにあったんだけど、彼女がかなり落ち込んでいて、初めはどうしたものかと私まで悩んでしまうほどでした。彼女は今、転職活動中で、どうも前日に受けた会社の面接が上手くいかなかったみたいです。どんな話だったのかは、軽く聞いてみたけけど話さないから、それ以上は聞きませんでした。でも、そうとう心が折れてる様子。そこまで落ち込むようなことを言われたのか……。でも、世の中には、人格まで否定するようなことを言う人もいます。私も今までに経験があります。そんなときって、「そりゃ、私がいけないのかもしれないけど、そんな言い方しなくても」って反発してしまいます。けど、本当に自分のことが嫌になってしまう人だっていると思うんです。
ずいぶん前だけど、ある小説にもそんな場面がありました。その小説では、主人公が会社の上司からこれでもかというくらい酷い事を言われるんです。それに耐えながら、でも、心の中では恨んでいたんです。けれども、後でわかったことは、それは上司なりの考えがあってのことだったんです。だとしても、後で上司の気持ちがわかってからなら頷ける部分もあるけど、そのときには「そんなのわからない」というのが正直な気持ちですよね。
さて、知人の場合は面接ですから、ちょっとまた違うのかもしれません。結局、美味しいものを食べて、全く関係ないおしゃべりをしているうちに、少しは気持ちも晴れたようでした。女子にはやっぱりおしゃべりが一番効くみたいです。

グルメ漫画のレシピ

先日、グルメ漫画に掲載されているレシピを見て、実際に料理をして検証してみたっていう記事を読みました。それによると、本当にすごく美味しいものから、「ん?」なものまであったようです。けど、いくら漫画だとは言え、レシピとして載せてるんだから作者は実際に作ってるはずです。まぁ、味覚は人それぞれですけどね。でも、料理本ではない本から再現するというのは、なんだか楽しそうです。
そういえば、別の記事で最近グルメ漫画がブームなんだというのも読みました。けど、そういうのって昔からあるんですよね。各地の有名な『食』を題材にした漫画や料理のアニメ。やっぱり人は『食』には興味ありますもの。ドラマでの実写版も人気なんだそうです。テレビドラマや映画でも料理に関することが題材の物語はヒットしますよね。イベントだって『食』のイベントはどこも大盛況だと聞きますしね。私も以前、友人とそんなイベントに行ったことがありますけど、それはもうすごい人数の人で溢れていました。色んな物をそこで味わえるのが楽しいし、日本各地の人気店が集まっていることもあります。そうだ! 『漫画やアニメに出て来た料理ばかりを集めたイベント』なんてあったら楽しいんじゃないですか。誰かやってくれないかな。絶対に行くのにな。

キャラメルの魅力

『キャラメル』ってその言葉自体はすごく懐かしい響きです。子供の頃にはよく食べました。定番のものからソフトタイプのもの、ナッツが入ったものなど色々なタイプがあります。けど、その歴史はすごく古いんですよね。ヨーロッパから日本に入ってきたんでしたっけ? 私の中では、おばあちゃんからもらった記憶があるから、おばあちゃんの味でもあるんです。
けど、時々雑誌ではカフェの新作のドリンクが取り上げられていますけど、キャラメル味のドリンクはどれも人気ですよね。それに、驚くことにそれは『こどものおやつ』が、一気におしゃれに変身してしまってるんです。発端は確か、キャラメルマキアートでしたっけ。雑誌を見ても載ってる写真はどれもすごく美味しそうで、生クリームがたっぷり盛られていたりと魅力あふれる物ばかりです。味はキャンディのキャラメルが元になっているのに、どうしてこんなにおしゃれにランクアップしたんでしょうね。その証拠に私も、飲み物だけでなく、お菓子でもケーキでもパンでも、とにかく何にでも『キャラメル』と名の付くものは美味しいと思ってしまうところがありますもの。新商品が出たら、絶対に興味が湧きます。キャンディとは全く別物といったイメージです。でも、大人になってからはキャンディの方はめっきり食べることが少なくなってしまいました。ほとんどないと言ってもいいかもしれません。懐かしいおばあちゃんの味のキャラメル。なんだか食べたくなりました。